さまざまな面から注目されている、2拠点での暮らし「デュアルライフ」。「もう一つの拠点を持つ」と意味合いで言うと、以前なら別荘を持つ富裕層だけの暮らしだったかもしれません。でも、デュアルライフを実践している世代の中心は、20代~30代でリタイア世帯よりも多いのが現状。そんな意外な現状が、いくつかの調査結果から浮き彫りになっています。
調査結果と共に、実態を掘り下げてみます。
一般社団法人不動産流通経営協会が、 2020年に行った「複数拠点生活に関する基礎調査」によると、実際にデュアルライフを行っている人は調査対象(20~79歳)の6.6%、今後複数拠点生活を行いたい人は、7.1%となっています。実施者、意向者を合わせると13.7%となり、10人に1人はデュアルライフをしている、またはしてみたいと考えていることになります。
■複数拠点生活の実施者・意向者ボリューム
では、実施している人や今後やってみたいと思っている人たちは、どんな理由からデュアルライフに注目したのでしょうか。
その理由についても調査結果から見えてきます。
実施者も意向者も、「自分の時間を過ごす」「避暑・避寒・癒し・くつろぎ」などの趣味的な理由が多く、強い意志をもってデュアルライフを考えていることが分かります。その一方で、実施者の場合は「転勤・単身赴任」「介護」などの消極的な理由も多く、やむを得ない事情で二拠点の生活を送る人が含まれていることが分かります。
■複数拠点生活の実施目的(最も大きな目的・理由)
次に年代を見ていきます。
積極的な理由で実施している人たちの年代で見ていくと、多い順から20代22.9%、70代21.0%、60代15.6%、30代15.4%。意向者も積極的な理由でみると、40代20.1%、30代18.3%、50代17.6%、20代16.5%となり、シニア層より若い世代で実施や意向が多いことが分かります。リタイア後に好きなことをするというのではなく、早いうちから仕事と両立して、やりたいことをやるのが現代のデュアルライフ(二拠点生活)なのです。
■実施目的別の年代構成
さらに視点を変えて、気になる金銭的余裕にまつわる年収の調査もあります。
積極的な理由での調査結果です。実施者の平均値は約680万円ですが、中央値は500~600万円。別荘の購入、とまではいかなくてもそれなりにお金はかかるのではないかと思っている人も多いかもしれませんが、自宅ともう一つの拠点が持ち家である必要はないというのがデュアルライフ。富裕層でなくても、実現できることが分かります。
■<積極的目的ベース>世帯年収
(株)リクルートの「デュアルライフ(2拠点生活)に関する意識・実態」調査(2019年2月)によると、満足度が向上した人が圧倒的に多いという結果に。「満足度が上がった+やや満足度が上がった」という人は8割に近くなっています。自由回答には、「メリハリ」「笑顔」「ゆとり」「楽しい」などのワードが並び、充実した生の声が伝わってきます。
■デュアルライフの前後での生活満足度の変化(デュアルライフ実施者(1都3県+2府1県)/単一回答)
■『生活満足度』回答内容の選択理由(実施者/自由回答)
調査結果からは、デュアルライフの関心の高まりと、どの世代にとっても実現が難しいことではないという実態が見えてきます。
今までの生活に比べたらチャレンジではあるかもしれませんが、一歩踏み出せば、いつもの日常に新たな風が吹く、そんな期待感がわいてきます。
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